九州、熊本県の特産物はれんこんです。「からしれんこん」は300年の歴史があるといわれる郷土料理です。病弱だった熊本のお殿様のためにつくられたと言われ、最初のレシピは、れんこんの穴に麦みそとからしをまぜたものを詰め、麦粉、ソラマメ粉、たまごの黄身で衣をつけて揚げたものでした。輪切りの断面が細川家の家紋に似ていたため、長く門外不出料理とされていました。熊本の阿蘇地域の阿蘇高菜も特産物です。きざんだ高菜漬ちご飯をごま油で炒め、塩、コショウ、醤油で味付けしたものです。
宮崎県の特産物は山芋です。宮崎ではてんぷらにして良く食べられます。千切りにした山芋を海苔でまき、小麦粉ととき卵で衣をつくり、油であげます。宮崎県で最も有名な郷土料理は「冷汁」です。昔から伝わる料理で、宮崎の暑い夏になくてはならないもので、一見、ごはんに味噌汁をかけただけのようにも見えます。炒りごまと、焼いたアジの身をほぐしたものと味噌をすり鉢に入れ、すり合わせます。これをオーブンで焼き、冷やしただし汁に加え、輪切りのきゅうり、千切りの大葉、くずし豆腐を入れ、麦めしの上にかけていただきます。
熊本特産物からしれんこんはお殿様の家紋柄
ふなの豊富な佐賀県
九州の佐賀県では米の栽培が盛んです。水田の灌漑のために、水田の周りには水路がはりめぐらされていて、たくさんのふなが生息し特産物となっています。この地方の郷土料理に「ふなんこぐい」があります。生きたふなを昆布で何重にも巻き、つまようじで止めます。大根の輪切りを鍋の底に並べ、その上に昆布巻きふなをのせて、しょうゆ、砂糖、水あめ、みりんで半日ほど煮込み、1日休ませてから食べます。
鶏の消費が日本で一番多い県、大分県の特産物は鶏です。大分の吉野には、昔からおもてなし料理とされてきた郷土料理「吉野とりめし」があります。鶏もも肉の身と皮をわけて、細かく切り、カリカリになるまで鶏皮を炒め、そこにニンニクと鶏の身とゴボウのささがきをいれて炒めます。そこに、しょうゆ、酒、砂糖を加え、煮汁がなくなるまで煮て、炊きたてご飯にまぜこんだものです。
大分の代表的な郷土料理は「だご汁」です。味噌、ニンジン、ささがきゴボウを煮込み、小麦粉を練って小さいだんごにし、伸ばして平たくした麺を入れ、ネギをいれます。
長崎県人のちゃんぽんの食べ方
九州、長崎県平戸の特産物はあご(とびうお)です。平戸では干しあごや焼きあごなどで食べますが、うどんや雑煮などのだしとしても欠かせません。長崎の郷土料理といえば「長崎ちゃんぽん」です。明治30年頃、中華街に来ていた貧しい中国人留学生に、安くておいしくて栄養があるものを食べさせたいために、食堂の主人が肉の切れはしや野菜くずを炒めて、麺と一緒にスープで煮込んだものを考えたのが始まり、というのは有名な話です。ちゃんぽんの麺はラーメンの中華麺と違い、少し太めでストレートです。現在のちゃんぽん麺の具は、豚肉、えび、いか、たこ、かまぼこ、たけのこ、しいたけなどが入っています。長崎県人はウスターソースをかけて食べます。
福岡県の柳川の特産物はどじょうです。全国的に有名な郷土料理として「どじょうの柳川」があります。どじょうとささがきにしたごぼうを砂糖、酒、みりん、しょうゆで煮て、たまごでとじます。どじょうの柳川は専用の柳川鍋を使います。
福岡の郷土料理「モツ鍋」は戦後に出来たものです。土鍋に一度煮て水洗いしたモツを入れ、豆腐、きゃべつ、にら、たまねぎ、きのこ、にんにくなどを入れて、だし汁、味噌、しょうゆ、みりんで煮込みます。
はまち養殖発祥の地、香川県
四国、香川県の特産物ははまちで、県魚にもなっています。日本で初めてはまちが養殖されたのは昭和3年で、香川県の引田の網元の息子が成功させました。香川県では「はまちのあら炊き」が良く食べられています。臭みをとるため、はまちのあらにサッと熱湯をかけ冷水に入れ、うろこなどを取り除きます。鍋に酒、みりん、しょうゆ、砂糖、酢を入れ煮立て、あらをいれて落としぶたをし中火で煮込みます。
香川県といえば「さぬきうどん」ですが、現地の人達は朝食から製麺所でうどんを食べます。基本的にはセルフサービスなので、自分でどんぶりをとり、うどんをゆがいて、じゃこだしのツユをかけます。サイドメニューとして、おでん、ゲソ天を中心としたてんぷら、コロッケ、いなりずしなどがあり、これも自分で皿にとります。
阿波踊りで知られる徳島県の特産物はゆずです。郷土料理の「ゆべし」は、きざんだゆずの皮を、砂糖、しょうゆ、水あめ、とうがらしなどで煮込んだ保存食で、半年くらいの保存がききます。愛媛県のお祝い料理として欠かせない郷土料理は「鯛めん」です。ゆでたそうめんの上に、甘く煮つけた鯛をまるごと1匹のせます。高知県の特産物はかつおです。かつおのたたきは高知県では「土佐造り」と言われます。